rise from dilapidation !!

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AVENGERS VS X-MEN #9
【2012/09/19 22:44】 アメコミ原書翻訳
17時間後の話。

"何かがベタベタする。
何がこんなにベタベタしているのだろう?
これは…これは血だ。"

ぼやけた視界の前に鋼鉄の男が立っていました。
炎を身に纏った鋼鉄の体の男。
彼は目を朱く輝らせながら語りかけます。
「立つな。」

"この血はどこから出てるんだ?"

「立つなと…言っている。」

"誰かが怪我してるんだ。血が出てる。
誰かが助けを必要としているんだ。
一体誰が…"

「悪いが…出来ない相談だ。」
「するさ。」

"ちょっと待ってくれ…今思い出した…"

「お前が望もうが望むまいが関係ない。」

"これは僕の血だ…"

ドゴァッッ!!!

そして話は今に戻ります。
神秘の都、崑崙。

"ワカンダが陥落してから8日が過ぎた。
僕達がこの地に尻尾を巻いて逃げ込んでから8日が過ぎた。
あの日から事態は悪化する一方だ。
あの不思議な門が開く度に気持ちが沈むのがわかる。
この一週間は冗談を言う気にすらなれなかった。
世界が終わるなんて時に楽しい事なんてないからね。"

崑崙の建築物の屋根の上で、両手に水の入ったバケツを持って
バランスを取る修行をしているホープに、
隣の建物の屋根の先端に立ったスパイダーマンが言いました。
「ああ、皆が帰ってくるなぁ。」
その言葉にフラフラしながらホープが答えます。
「そんなに陰鬱な表情で言わないでよ。
あなたはこんな風に体中に擦り傷を付けなくても動けるんだから。
それに善き者達は必ず最後には勝つ。そうでしょ?」
「ベンおじさんにもその言葉を言ってあげたかったよ。」
「何?」
「何も。修行を続けてて。」
そう言うとスパイダーマンは、地上に開いた転移ゲートの前まで糸を伝って降りていきました。

"門が開いたってことはアベンジャーズがミッションから帰ってきたって事だ。
X-MENに囚われた仲間を探すというミッションからね。
ここに来て以来、彼らが帰ってきた時に朗報を持ってくるなんて期待したことは一度もない。
そして時には…帰ってこない時もある。"

ゲートから満身創痍の仲間たちが帰ってきます。
「殴れ…もっと強く…倒すんだ…」
まともに歩くことすら出来ないレッドハルクがうわ言の様にそう呟くと、
「出来たらそれは次の機会でな。」
シーハルクと共に彼を支えていたウルヴァリンがそう返事します。
「待ってよ。これで全員?そんな馬鹿な。だってあの人が…」
メンバーの数が足りないことに気づいたスパイダーマンが愕然とそう言うと
最後にふらつきながらゲートから出てきたキャプテンアメリカが短く答えました。
avengers_vs_x-men_9-1.jpg「我々は彼を失った。」
その時の光景が
彼の目に浮かびます。
コロッサスとマジック。
不死鳥の炎を宿した兄妹に
倒される雷神の姿。
「我々はソーを失った。」
血まみれのキャプテンアメリカに
スパイダーマンが信じられないと
いった声で聞きます。
「ソーを失っただって?
どうやったらソーなんて失えるのさ?
僕達には彼は一人しかいないんだよ?」

"ほら、冗談が言えた。
全く以って僕は自分が誇らしいよ。"

スパイダーマンの渾身の冗談にも、
キャプテンアメリカは
表情一つ変えずに淡々と説明をします。
「あっちで我々は殺されかけたのだ。
フェニックスを宿した者達は今までよりも強力だ。
そして我々の半数は治療室で動けないか、行方不明かのどちらかだ。
トニーの奴はどこに行った?」

その頃、アイアンマンは崑崙の蔵書室で
大量の書物に囲まれながらノートパソコンを睨んでいました。
「フェニックス。ワンダのヘックス・マジック。ホープ。アイアンフィスト。
どうにかすればそれらが全て一つに…だがどうやって…」

フラフラと治療室に向かうアベンジャーズを見送る
スパイダーマンの横にホープが降りてきました。
「あれで全員?あのハンマーを持った大男はどこに行ったの?」
「修行に戻りな。」
空気の読めていないその質問に、さすがのスパイダーマンもそう答えますが、
ホープは戻らずに話を続けます。
「もうバケツを持つ修行は飽き飽き。少林三十六房の話を聞くのもね。
みんな私に修行しろって言うだけ。何か気分転換に暴れたいんだけど。」
「アイアンフィストが修業しろって言ったんだろう?なら修行しなくちゃ。
僕もアベンジャーズに入って学んだんだ。…君の出番もすぐに来る。
アベンジャーズとは様々なメンバーから成り立っている巨大な組織なんだ。
そこで多くの偉人達が多くの偉業を成している。
彼らには立ち止まっている時間もないし、君に説明なんかしている余裕もない。
君も彼らが何によって動かされているのか学ぶだろうさ。
それまでは自分の出番を待っていればいいんだ。
どれだけの神やスーパーソルジャーやハルクを投入したっていい。
一度アベンジャーズに入ったのなら…失敗は許されないんだ。
遅かれ早かれ君の出番は来る。君が表舞台に立って活躍する場面がね。
その準備を確実にしておくんだ。」
そう言うとスパイダーマンもその場を去っていきました。
「私はもう準備は出来てるわ。
月で何が起きたのかよく分からないけど、でも私は既に…」
「質問は終わりだ、ダニエルさん。
ワックス・オン! ワックス・オフ!
堀のペンキ塗りと床のヤスリがけを忘れるなよ。
あとはジョニーの足を狙うんだ。…神のご加護を。」
(※上記の台詞は1984年製作の映画ベストキッド(原題:The Karate Kid)の台詞の一部です。
空手の修行を教わりに来た主人公ダニエルが、師であるミヤギから修行ではなく
掃除などの雑用ばかりを言い渡され辟易するものの、
実はその雑用が空手の基礎訓練の修行そのものであったという有名なシーンです。)

その頃、キャプテンアメリカ達は治療室に辿り着いていました。
そこには痛々しい姿で仲間達が何人も寝ています。
「もう限界だ。」
アイアンフィストがキャプテンアメリカに言いました。
「教えてくれ。我々は少しは進展しているんだよな?」
「そうだと信じたいな。スタークは部屋に閉じこもって3日。
ワカンダが陥落して以来、誰もブラックパンサーの姿を見ていない。
それにもかかわらず、あの少女…ホープは毎日修行とやらを
しているのにいまだに準備が出来ていない。
そもそも我々とて、どうなれば彼女が準備が出来たという状態になるのか把握していないが…」
「君はもっと時間が必要だと言ったが、もう我々には時間はない。
このまま戦いを続けるというのであれば我々は来週を迎えられんぞ…
連れ去られた仲間を早く見つけなければ…」

ロシアのベルホヤンスク山脈。そこは地球上で最も極寒の地の一つ。
その山脈にある火山の上にコロッサスとマジックが浮いていました。
彼らの前には魔法で束縛されたソーが逆さ吊りにされています。
「シベリアへようこそ、雷神よ。」
彼らはそう言うと、火口に向かってソーを突き落としました。
その光景を少し離れた場所から見ていたのは
X-MENのメンバーであるストーム、ピクシー、ガンビット、アーマー。
「ネイモアはまさにいつも通りのネイモアだったけど…
彼らまでフェニックスによって邪悪な雰囲気になったわね…」
「私達は正しい側だったのに。本当に世界をよい方向に作り直していたのに。
それが今やアベンジャーズを火山に投げ込む存在ってわけ!?馬っ鹿みたい!」
ピクシーとアーマーがそう言うと、続けてガンビットも口を開きました。
「この何日か、誰もプロフェッサーXを見ていない。
話によるとミュータント達もユートピアを出たそうじゃないか。
俺達は一体何をすればいいんだ?」
その質問にストームが答えます。
「あなたもユートピアから離れなさい。あなた達全員…彼らと袂を分けるのよ。今すぐにね。」

avengers_vs_x-men_9-2.jpgエチオピアのダナキル砂漠。
そこは地球上で最も極熱の地の一つ。
その砂漠にあるダロール低地の岩塩湖の
上でエマが静かに一人浮いていました。
そこにサイクが現れます。
「随分と素敵な場所を見つけたな、エマ。」
「ここが私が見つけた中で
最も人が住みにくい場所なの。
ここから数マイル先まで他に何の思念もないわ。
私は静寂を…楽しんでいる。」
「何故ここに?
ネイモアが離れて以来、
全てが悪い方向に流れている。
君をユートピアに連れて帰りたい。
一緒に来てくれ。」
「私なら全て一瞬で終わらせられる。
ネイモアが墜ちてから…
彼から力の欠片を受け取ってから、
私はこの地球上にいる全ての心に触れてみた。
アベンジャーズの面々も含めてね。
私なら今すぐ彼らの心の中に入り込み、
それを消すことが出来る。
スイッチを押すみたいにね。私は…」
「私の中にもそれを望んでいる自分がいる。」
サイクはそう言うとエマを見つめました。
「今の君の発言はまるでネイモアのようだ。これは戦争ではないのだ。
彼らは我々を悪の存在とみなしたいようだが、我々は世界をよりよいものに変える者だ。
アベンジャーズはやがて我々の下に来るだろう。
その時我々は彼らに他の選択肢を与えてはならないのだ。
さあ、共に家に帰ろう、エマ。そして我らが始めたことを終わらせよう。」
そう言って飛び立とうとするサイクにエマが言いました。
「彼らがホープをどこに匿っているのか、私は知っているわ。」
サイクが振り返ります。
「今何と言った?」
「私は数え切れないほどの心を覗いた。そして幾つかの情報を手に入れた…」
「エマ、端的に言う。あの子はどこだ?ホープはどこにいる?」
「嘘みたいな話だけど本当みたいね…そこは崑崙と呼ばれる地…」
そこまで聞くとサイクは一瞬にしてはるか向こうへと飛び去っていきました。
それを見つめながらエマが呟きます。
「スコット、待って…行かないで。私は次に自分が行おうとしている事が怖いの…
お願い…私を止めて。」

そしてそれから数刻後。
「ぎゃああああっ!!」
食卓で血を噴き出しながら悲鳴を上げる男性。
家族が恐怖に怯える中、彼は息絶えます。
その前に立っていたのはエマ。
「1987年。お前は越えてはならぬ一線を越えた。
お前は何かを撃った。ある者をな。
彼の名はダニエル・マンテゴ。ホンジュラスから来た13才の少年だ。
彼は3日前から翼が生えてきていた。
お前は止めなかった。お前は助けなかった。
お前の心の中を見た。彼はミュータントだった。そしてお前は彼を殺した。
そしてお前は今に至るまでその報いを受けてこなかった。お前はそれを隠してきた。」
エマはそう言うと身体から炎を上げながらその場を立ち去りました。
「誰も秘密は隠せぬ。私からは。」

ワカンダ…もしくは少なくともその残骸がある場所。
そこではブラックパンサーが生き残った国民と共に復興に勤しんでいました。
その彼に声をかける女性がいます。
「今日こそ私と話してくれるかしら?」
「君はここに来るべきではない。」
彼は背を向けたままそう答えます。
彼の後ろにいたのは、その妻でありX-MENのメンバーでもあるストーム。
「彼らは私の民でもあるのよ、ティチャラ。
私も再興を手伝うわ。あなたと同じようにね。」
「彼らはもはや君の民ではない。
あの襲撃以来、全てのX-MENはワカンダの公式な敵だという烙印を押されたのだ。」
「私がこれを知っていたらあなたと共に戦おうとした事ぐらいわかるでしょう。
私がX-MENにいるのは、こういう事が二度と起きないように彼らを止めるためよ。」
「君は今や、ただ好きな様にX-MENにいるだけだろう、オロロ。
我々の結婚はパンサー王家の最高位によって取り消された。
君は今や私の妻でもなんでもない。」
「パンサー王家の最高位ですって?
でも…それってあなたの事じゃない?」
「頼むから二度と来ないでくれ。」
その言葉を聞いてストームが悲しげに俯きました。
「今は私達の個人的は話は止めましょう。それは後でも出来るわ。
私が今日ここに来たのは、この悲しみの連鎖を終わらせるため。
お願い…アベンジャーズに連絡して…助けて欲しいの。」

ベルホヤンスク山脈。
ストームから情報を得たアベンジャーズが夜のシベリアにテレポートして来ました。
「忘れるな。ここに来た目的は仲間を連れて帰ることだ。戦闘は極力回避しろ。」
キャプテンアメリカが今回の作戦を説明します。
「これが罠じゃないと何故言えるの?」
「ストームは俺達を売ったりしねぇ。」
シーハルクの質問にウルヴァリンが答えました。
その横で走るブラックパンサーにキャプテンアメリカが話しかけます。
「ティチャラ、来てくれた事に感謝する。
これが終わったらアベンジャーズは君の国の復興に全力を尽くすことを約束する。」
それを聞いてブラックパンサーはキャプテンアメリカに言いました。
「スタークは心と呼ばれる硬く小さなレンズを開き、
自分自身で科学の外側にある答えを見つけた。
さもなければワカンダの陥落だけでは事態は済まなかった筈だ。
私がそう言っていたと彼に伝えてくれ。さあ、行くぞ。」
やがて彼らは火山の麓にある小さな入り口に辿り着きます。
「まるで地獄みたいな臭いがしやがる。」
「この火山は自然に出来たものではない。魔界のエネルギーで作られたものだ。」
「それとフェニックスの炎か。」
その時、中に突入しようとする彼らの脳裏に声が響きました。
『こっちだ、アベンジャーズ。』
「みんな、今の声聞こえた?」
その声に導かれて進んだ彼らの前に立っていたのは、
『プロフェッサーX?』
『先を急ごう。』
ストームと一緒に立つプロフェッサーXでした。

プロフェッサーXと共に火山の中を進むアベンジャーズ。
しかしそこはまさに魔界そのものでした。巨大で醜悪な魔物がそこら中を徘徊しています。
「こんな事が…こんな事が許されるものか。
マジックはリンボ界の一部をこの地球に持ち込んでいる。」
「まさにこの世の地獄ってか。」
ドクターストレンジの言葉にアイアンフィストがジョークを飛ばしました。
「牢獄には持って来いだな。さっさと探そうぜ。」
ウルヴァリンがそう言うと、ドクターストレンジが仲間に魔法をかけます。
『油断するな。私の不可視魔法を以ってしても、ここではそう長い間は姿を隠せんぞ。』
透明の身体でその場を走り出すアベンジャーズ。
『可能な限り音は出さないようにテレパシーで会話を行う。
少なくとも君達の友人を私が見つけるまでは口での会話は禁止だ。』
走りながらプロフェッサーXがアベンジャーズにそう伝えました。
「何か臭わないか?」
「飯の匂いだ。」
魔物達が何も気づかずに、彼らが通り過ぎ去った場所の臭いを嗅いでいました。
しかしベーリング海のデジニョフ岬にいたコロッサスとマジックは彼らの侵入に気づきます。
彼らの前では何頭もの鯨が、その身体からグロテスクな甲殻類の脚を生やして動き回っていました。
「予想通り仲間を助けにあいつらが来たわ。早く戻って歓迎してやらないと。」
マジックがそう言ってテレポートの準備に入りました。
「でもここで何をしていたの、兄さん?」
「いや、鯨に脚を生やしたら彼らも喜ぶかと思って試してみたんだが、
よく考えたら彼らは地上では息が出来ないという事を忘れていたよ。」
「試すことに意味があるのよ。その考え方は私は好きよ。さ、行きましょう。」
「これが終わったら、鯨の実験に君も付き合ってくれるかい?」
そして彼らは火山の最深部へとテレポートしていきました。

avengers_vs_x-men_9-3.jpgその頃、アベンジャーズは
仲間が囚われた魔界の牢獄の前に
辿り着いていました。
そこは人間ならば生理的嫌悪感を
抱かずにはいられない様な不気味な空間。
魔物が蠢く生きた牢獄でした。
『見つけたぞ。』
プロフェッサーXがそう仲間に言いました。
『嘘だろ。彼らはまだ生きてるのか?』
『かろうじてと言ったところか。
あの生物は彼らの心を食い漁っている。
おそらくは魂もな。』
プロフェッサーXがそう答えると、
アイアンフィストと
ドクターストレンジが言いました。
「ここでは崑崙への門が開けない。
魔界の妨害が強すぎる。」
「私の移動魔法もだ。
彼らをここから手で
運ばなければならない。」
それを聞いてキャプテンアメリカが
指示を出しました。
「なら今すぐ彼らを解放するぞ。」
しかしそこでスパイダーマンが自分達に向かってくる者達の存在に気付きました。
「…みんな、じゃあ僕らを運ぶのは誰に頼めばいいんだい?」
その言葉が終わると同時にコロッサスとマジックが襲い掛かってきました。
そのままアベンジャーズは不可視魔法を解いて戦闘に突入します。

"僕らは数では勝っていた。5対1の割合だ。さらに言うなら背水の陣だ。
でも正直言って…僕らに勝ち目なんて無かった。
今までのミッションと同じさ。崑崙への門を開けて逃げ帰る。
ただ一つ問題があるなら、今回はその門を開けるために外に出なきゃいけないってこと。"

「ピーター、イリアナ、やめるんだ。君達はこんな事をする様な…ぐわっ!」
プロフェッサーXが必死の説得を試みますが、
投げ飛ばされたキャプテンアメリカの下敷きにされてしまいます。

"誰でもいいから、とにかく外に出るんだ。
それが僕の脳裏に浮かんだ最初の言葉だった。
でもその時、僕はとても賢い人がこう言うのが聞こえたんだ。
一度アベンジャーズに入ったのなら…失敗は許されない。
遅かれ早かれ君の出番は来る。君が表舞台に立って活躍する場面が。
その準備を確実にしておくんだってね。"

「ホープに、君に言ったことは大事なことなんだと伝えてくれ。」
突然スパイダーマンが立ち止まり、横にいたアイフィストにそう言いました。
「何?」
突然の言葉に意味が分からずアイアンフィストが聞き返しますが、
スパイダーマンはウェブで仲間をコロッサス達から引き離すと、
自分と仲間達との間の岩を思いっきり蹴り砕きました。
「みんな外に出ろ!僕が彼らを出来るだけ引き付ける!!」
「馬鹿を言うな!君一人で…」
キャプテンアメリカが叫びますが、
ドガアアアアアッ!!
壁が崩落し、彼らの間を塞ぎました。
「私達を引き付ける?一体どんな策があるのかしら?このチビ助が。」
崩れた壁の向こうではスパイダーマンに向かって
フェニックスの狂気に囚われた二人がじりじりと迫ってきます。
「言うまでも無く笑いの力で頑張るのさ。で、どこから逃げればいいの?」
スパイダーマンが冗談で返しますが、その瞬間炎の塊が彼に襲い掛かってきました。
「うわっ!古典ギャグの面白さを理解してくれる人はここにはいないのかよ!」

ズガアアアアアアアアアアアアアアッ!!!
凄まじい雷が火山の麓に落ちました。
それによって開いた穴から脱出するアベンジャーズ。
「ストームが出口を作ってくれた。さあ、行くぞ!」
ドクターストレンジがそう言って先陣を切りますが、
アイアンフィストは後ろでソーを抱えるウルヴァリンの身体を見て驚きます。
「何てこった、ウルヴァリン!その鎖はお前の身体も燃やして…」
「いいから早く門を開きやがれ!!」
後ろに続く仲間達も次々と火山から脱出していきます。
しかしスパイダーマンは…

ドガアアッ!
「ぐあぁっ!」
地面に叩きつけた彼に背を向け、コロッサスとマジックが崩れ落ちた壁を眺めます。
「まだ遠くには行っていない筈よ。全ての鎖を引っ張ってこっちに引きずり戻しましょう。
そうすれば今夜中に地獄のワーム達があいつらを食い尽くしてくれるわ。」
マジックの言葉を聞いて壁を壊し始めるコロッサス。
しかしそこでスパイダーマンは再び立ち上がり彼らに戦いを挑んでいきます。
「おいおい君達、どこに行くんだい?僕達はまだ互いのことを知り始めたばかりだろう?
どうやら君達二人は、洞窟探検とバーベキューと力いっぱい何かを叩くのが好きなようだね。
僕が好きなのは静かな夕食と、ハドソン川にかかる月光さ。」
しかしコロッサスは、そのジョークに何も言わず、
メキイイイイッ!!!
思いっきりスパイダーマンの顔面に拳をめり込ませました。
顔から血を流して倒れこむスパイダーマンに二人が近づいてきます。
「さっさとこいつに止めを刺しましょう。」
マジックがそう言うと、コロッサスがスパイダーマンに話しかけました。
「もう立つな。お前を傷つける気は無い。もう誰も傷つけたくないのだ。
少なくとも…私はそう思っている。」

"さっきの一撃で間違いなく顔のどこかが壊れた。
息をするのも苦しいし、静かに寝てるだけでも苦しい。
でも立つなっていうのは候補にはないんだよね。"

スパイダーマンは近づいてきたコロッサスにパンチをすると、
彼の反撃をジャンプで避けました。
「オッケー、いい攻撃だったよ。
君は今までにも何回も僕の顔にパンチを入れてきたよね。
今にも僕を応援する観客の歓声が聞こえてきそうだ。
それで最後には皆でベルリンの壁を壊すのさ。
…君達、ロッキー4は見てるよね?」
(※ロッキー4はアメリカのロッキーとソ連のドラゴがボクシングで戦う有名な映画。
この映画の公開から4年後にベルリンの壁が崩壊しました。)

そしてスパイダーマンはコロッサスのパンチを避けたその勢いを利用して
今度はマジックにキックを見舞います。
「ヘイ!まだパーティーは始まったばかりなんだぜ!」
しかしマジックはその彼の足を掴むと、そのまま地面に投げつけます。

"スパイダーセンスが鳴り止まない。まるで片頭痛にでもなったみたいだ。
ウェブ・シューターも壊れた。あとは背骨もかな。"

「ぎゃあああああっ!」
地面に叩きつけられたスパイダーマンの背中にコロッサスの鋼鉄の脚が踏み下ろされます。

"マスクがもう血だらけだ。脚は溶けたチーズみたいな感覚だし。"

「立つなと…言っている。」
「悪いが…出来ない相談だ。」
「するさ。お前が望もうが望むまいが関係ない。」
コロッサスの拳が再び彼の顔面を殴りました。

"良いニュースがある。頭痛が治った。
悪いニュースがある。…もう自分の頭から感覚が無くなった。"

avengers_vs_x-men_9-4.jpg
ついに動かなくなったスパイダーマンを見下ろしながらマジックがコロッサスに言いました。
「哀れな奴ね。何故止めを刺さないの、兄さん?
まさかこの偉大なる力を恐れているのかしら?
早くそいつを始末しなさい。さもなければ私が始末するわよ。…あなたも一緒に。」
「そんな言い方はやめるんだ、妹よ。私を困惑させないでくれ。
私はこの力が君に及ぼしていることに不安を感じている。
君は暗黒に飲まれつつある。我々のためにも、この男はこのまま連れて行く。」
「まるで子供ね。この力を使って何が出来るのか分かってないのかしら。
この力は言うまでも無く…」
「俺は子供ではない!俺はお前の兄だぞ!!
どうやら一度その事を改めて…」
「手を離しなさい!!お前は…」
兄と妹が、今まではありえないような口調で言い争いを始めた横で、
スパイダーマンが弱々しく笑いました。
「いいね。そのまま喧嘩してな。」
ズガアアアアアアアアッ!!!
「ぐわあああああああああああっ!!!」
コロッサスの放った炎がスパイダーマンの身体を焼きます。
しかし息も絶え絶えになりながらスパイダーマンは言葉を止めません。
「兄妹喧嘩ってのはいつ見てもみっともないね…仲良くしなよ。
君達は両方とも、片方が能力を失えばどうなるか知っている。
違うかい?
まさか君達がその光景を見たがってるなんて僕は思ってないけどね。」
その言葉を聞いて兄と妹が互いを見合い、邪悪な笑みを浮かべました。
ドガアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!
次の瞬間、火山は吹き飛び、ロシアの空が真っ赤な炎の鳥に包まれました。

「これが最後だ。急げ!火山が爆発したぞ。」
崑崙では転移ゲートを使ってアベンジャーズが捕虜を連れて戻ってきていました。
そこには救助を手伝うホープの姿も見えます。
「でも待ってよ…スパイダーマンは…どこに行ったの?」
ホープが仲間を見渡してそう聞きました。

「スパイダーマン!」
捕虜を全て崑崙に連れ戻したキャプテンアメリカは、ブラックパンサー、
ストーム、ウルヴァリンを連れて山頂が吹き飛んだ火山に戻っていました。
やがて奥まで進んだ彼らの前に、ボロボロになったスパイダーマンがその姿を現しました。
彼の足元にはコロッサスとマジックが倒れています。
「共倒れさ。ちょっと僕が…手を貸したけどね。
僕は…僕は良いことをしたんだよね…ベンおじさん?
…僕もそろそろ、この泥の上に寝ていいかな。
でもこの二人が共に倒れたって事は…彼らの力はおそらく…」
そこまで呟くとスパイダーマンは崩れるように倒れました。
慌ててキャプテンアメリカがその身体を抱きとめます。
「よくやった。」

avengers_vs_x-men_9-5.jpgしかしその頃、崑崙では
最悪の事態が起きていました。
彼らの目の前が一瞬にして
眩しく輝き出します。
「一体何が起きたの?」
ホープの問いに
アイアンフィストが答えました。
「まるで誰かが次元を裂いた様な感じだな。
すまない、ホープ。本当にすまない。」
「一体何を言って…ああ…」
「君の修行を最後まで見守れなかった。
すまない。」
彼らの前に立ち、神々しいまでの光を
放つその男がホープに言いました。
「ホープ!家に帰る時間だ。」
それはサイクロップスでした。
コロッサスとマジックの
フェニックスフォースも手に入れた
最強のミュータント。
ついに彼が崑崙に乗り込んできたのです。


今回は完全にスパイダーマンが主役でしたね。
最後の台詞の言い回しを冒頭で言うという手法は面白いのですが、
それにしてもやりすぎな気が…
数年前の巨大クロスオーバ作品であるCIVIL WARでも半殺しにされていたし、
彼ってレギュラー誌でもしょっちゅう血まみれになってるんですよね。
何か変な属性でも持っているんでしょうか。
一人残って仲間を守るために自分が犠牲になるというのはヒーローとして格好良いし、
その中でも彼らしさが光るジョークが多数出ていました。
ただ映画ネタは映画を観てないと何だか分からないから、少し一般向けではないかな。

そして今回最も酷かったのがコロッサス兄妹。
コロッサスって自他共に認める極度のシスコンで、それこそ妹のためなら死ねるとか
本気で言えるぐらい妹が大好きなのに、フェニックスが入ったぐらいでここまで変わるのでしょうか。
コロッサスが妹を襲うなんて、X-MEN史上初の絵かもしれません。
パラレルワールドでは、妹を守るために自分の妻すら殺してましたからね。

ホープは相変わらず生意気な態度で文句ばかり言ってますが、
まあ逆に言えばいつも通りなので今回は特に言うことも無く。

悲しかったのは教授ですかね。
思いっきりアベンジャーズ側につきました。
分かってはいましたけど、それでも悲しいですね。
他のX-MEN達もサイクの元を離れたみたいですし。

で、その指示を出したストームさん。自分の知らない間にバツイチになってました(笑)。
まあネイモアが暴れただけで、X-MENどころかサイク達残りのフェニックスにも
罪は無い気がするのですが、さすがのパンサー大先生も頭に来ていたようで
X-MENは敵だとばかりに絶縁届。ストームからしたらたまったものではありません。
しかし作中でウルヴァリンが、ストームは人を売ったりしないと言っていますが、
そのあんたらにコロッサスの情報を売ったのがストームなんですけど…
まあ、言ってる事が支離滅裂なのも、この作品ではもはや日常の光景なので、
これも今さらツッコみません。

あとは今回1コマしか出てこなかったアイアンマン。
ブラックパンサーが、ついに科学を超えたかと絶賛してましたが、
科学を越えて彼が生み出したのはどうやら、崑崙へのテレポート装置のようで。
X-MENにはナイトクローラーやピクシー、そして今回のマジックといったように
テレポーターがたくさんいるので、私みたいなX-MENファンにはピンときませんが、
実はテレポートという能力を持っている人はそんなにいないんですよね。
FFとかも過去にテレポーターを借りにX-MENのところに来たりしてますし。

そして最後にサイク。
ついに光り輝きだしました(笑)。
あと3話でどん底まで落ちる事が確定しているので、
せいぜい今のうちに輝いていて下さい(涙)。
でも恋人が心の中で助けを求めてるんだから、それは聞いてあげなきゃ駄目だよ。
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この記事に対するコメント
 
ピーターとピーターの戦いは、ピーターの勝ちでしたね。
……不謹慎でした、すいません。

今回は、今までのモヤモヤした部分を解決してくれていた様に思えます。
ホープの言動はあのスパイダーマンでさえイラつかせるとか、
フェニックス達の行動は、他のミュータント達からも軽蔑の対象になっているとか、
フェニックスの力に抗うには最高クラスのテレパスでも危うい、等々……

まあ、これから終局に向かっていく訳ですから、
広げた風呂敷を畳み始めてもいい頃合いですよね。
【2012/09/20 00:16】 URL | MangyDog #- [編集]
 
コロッサスさんが妹に手えあげるなんて…
【2012/09/20 01:14】 URL | 名無し #- [編集]
 
>コロッサスさんが妹に手えあげるなんて…
尺が足りないから、こういう感じにでもしないと終わらせられなかったんじゃないですか。なんせもうあと3冊(約100頁)で締めるんで。長かったような短かったような……よくわからないですね。「12冊(+タイイン)もあって尺が足りないの!」という突っ込みはマジご容赦。Magneto not a heroでもそうでしたが、無理やり予定された巻数に納めようとすると、色々と弊害が現れる、アメリカさんのアレな言動とか。

>テレポーター装置
凄いや社長! これでウルトロンさんを異界送りにするんですね!
……自分も、DCでJLメンバーが宇宙のウォッチタワーからテレポーター装置で簡単に地球へ転移する光景に見慣れてたもんだから、Aチームもてっきり完備済みだと誤認してました。そりゃ毎回手遅れになってから現場にかけつけるわけだわ、アベンジャーズ。

>キャプテンアメリカ
二年くらい前、平然と勲章を海に投げ捨てたスコットの姿を物陰から見ていて怒り心頭に達していた、とでも思ってあげないと理解不能な言動全開ですなぁ。……あんな人じゃなかったんだけどなぁ……(笑)
【2012/09/20 01:57】 URL | Mugu #T0ca3UNU [編集]
 
ラスプーチン兄妹は、死んだ長男も含めてヴィランの方が生き生きとして似合ってますね。
スパイダーマンは何時ものように、自分より強い敵を知恵で倒す所が粋ですよね。
【2012/09/20 07:30】 URL | サイ吉 #- [編集]
 
いつも通りと言われるネイモアさんに爆笑。
あんた身内にまでそんなふうに思われてたのか、まして最近はXメンとして働いてたのに。

そしてスパイダーマンが大活躍してましたね。
スパイダーマンはキャップとかと違って良かれ悪しかれクロスオーバーでもキャラがブレることが無いので好きです。

しかしフェニックスの力を受けた面々の暴走は酷いですね。
私刑を執行するエマ、あの挑発を受けて兄弟同士で殺しあうお二人、身内から本気で見限られている節のあるスットコ。
これ、全部フェニックスのせいにしても絶対後でまたややこしいことになりますよね。

【2012/09/20 07:56】 URL | 名無し #- [編集]
 
>MangyDog様
ついに終盤に差し掛かりましたね。
今回の話でX-MENがフェニックスファイブから離れた訳ですが、
コロッサス達の動きはサイクとエマも知る範囲であったのか、
それとも彼らが独断で動いていたのか気になります。
何かもう全ての責任が最後にサイクに押し付けられそうで恐ろしい。

>名無し様
今回は本当に衝撃でしたね。
フェニックスという存在がここまでキャラの性格を180度変えてしまうとは…

>Mugu様
全12話って本来はかなりの長編なんですけどね。
Second Comingは名作として見事にまとめきったのに。
キャップはこの直前あたりまで気味が悪いぐらい
サイクと仲がよかったので、嫌な予感はプンプンしてましたね。
突然仲がよくなったら大喧嘩の前触れというのがお約束ですから。

>サイ吉様
確かにあの兄妹は悪役の時は結構輝いていましたね。
マジックとか見た目だけなら完全にドS女王様だし。

>名無し様
スパイディは本当に定位置をキープしてますよね。
誰も彼もが評価を落としまくる本作では
珍しいぐらいに格好良く活躍したのかなと思います。
しかしまあ、その代償が凄まじすぎますが。ここまでやるか?
【2012/09/20 21:44】 URL | rise #r1y2oiqA [編集]
 
ジーン命をかけて宇宙を救ったのは、こんな893なサラマンダーの力じゃなかった気がするんだがなあ……
あと兄妹のやっつけ方がぞんざいすぎて、編集部に
「おまえら『サイクが悪い』って言いたいだけで、他にナニも考えてないだろ!」とか言いたい気分です。

あとストームの「言ってることは正しいがとにかくムカツク」言動はなんなんですかね……
【2012/09/21 00:50】 URL | ねこねこねこ #- [編集]
 
>ねこねこねこ様
でもネイモア一人にアベンジャーズ全員で戦ったから、
残り4人を倒すには、こうやって同士討ちさせないと
絶対に12話じゃ無理ですよね。
冷静に考えたら、この展開は容易に想像できたのかも。
【2012/09/21 23:08】 URL | rise #r1y2oiqA [編集]
 
これ終わった後世界規模でミュータントをハルクみたく宇宙へ追放とか虐殺とか以前の比じゃなく進みそうですね
そもそも風呂敷まともにたためるすら不安になってきました
【2012/09/23 13:23】 URL | 名無し #- [編集]
 
>名無し様
最後はX-MENとアベンジャーズが一致団結してサイクを倒して
みんなフェニックスが悪かったみたいな流れで終わるっぽいので、
それ以外のミュータントは意外と普通に生活出来るのかも。
何かこの話の後はX-MENとアベンジャーズが合併するみたいですし。
【2012/09/24 00:06】 URL | rise #r1y2oiqA [編集]
 
最初からX-MENとアベンジャーズが団結してホープを倒してたら、
というかビショップvsケーブルでビショップが勝ってたら、
こんな事にはならなかったし、いつも通りの話で済んでたでしょうに……
【2012/09/24 00:28】 URL | 名無し #cUBCj3oc [編集]
 
>名無し様
ホープが結局何者なのか、サイクが何故そこまで妄信するのか、
こういったところをいつまでも書かずに話を進めるから
ここまで酷い展開になったのだと思います。
今思えばビショップの方が正しかった気すらするのが恐ろしいですね。
【2012/09/24 22:38】 URL | rise #r1y2oiqA [編集]

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