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WORLD WAR HULK #4
【2011/06/03 00:04】 アメコミ原書翻訳
ニューヨーク上空を一機のヘリが飛行していました。乗っているのは…
「もっと近づいてくれ、デイブ。」
「恐れながら大統領。我々はもう十分近づきすぎています。
ハルクのジャンプ力をお忘れですか。」
「奴は私など眼中に無いよ、デイブ。
あいつの目標は自分を宇宙に放り投げた上、妻子まで殺したスーパーヒーロー達だ。」
「話によると彼の妻子を殺したのは…」
「うるさい。あそこにある忌々しい残骸を見るがいい。」
そう言って大統領が指した先には、半壊したアリーナが見えていました。
「状況はもっと悪いです。潜入捜査官が言うには…」
「待て。誰か潜入しているのか?」
「名簿上は7名の捜査官がいます。
それで彼らが言うには、ハルクを倒すためにドクター・ストレンジが
ZOMと呼ばれる高次元の魔物の力を召喚したそうです。
その力はマンハッタンを地獄に変えるのに十分な力とのことです。」

アリーナの中では、そのZOMの力を宿したストレンジが、
自分の前に倒れるヒロイムにとどめの一撃を振り下ろそうとしていました。
ズガアアアアアアアアッ!!
「…やりすぎだっ!ストレンジよっ!!」
そう叫んで寸前のところで、その攻撃をかわすヒロイム。
そのまま彼は地面に突き刺してある剣を手に取りました。
「お前はやりすぎたのだ。もはやまともに会話すら出来ぬではないか。
お前は自身で取り込んだ悪魔を制御できていないのだ。」
「アアアアッ!!」
叫び声をあげてストレンジが振り下ろした拳をヒロイムが剣で受け止めます。
「惑星サカーにおいて我々は、世界を、そして全てを破壊し、
我らを救済してくれる者をサカーソンと呼んだ。
お前は傲慢にもお前達の民にとってのサカーソンとなる事を夢見たようだが、
今や彼らにとって、ただの破壊者と成り果てた。」
「彼らにとってではない…」
ストレンジの拳から伸びた触手が、剣を握るヒロイムの腕に埋め込まれていきます。
world_war_hulk_4-1.jpg「…貴様にとっての破壊者だ!!」
ガガアアアアアアッ!!
「ぐああああっ!!」
触手から発せられたエネルギーの奔流が
ヒロイムの片腕を吹き飛ばしました。
「ヒロイムッ!」
「やめろっ!ストレンジッ!!」
コーグとエローエが
ストレンジに向かっていきます。
しかしストレンジは
二人の攻撃も意に介しません。
「はっ!愚かな化け物どもが…」
さらに彼の背後から
ハルクが襲いかかりますが、
ズガアアアアアアアアアアアアアッ!!!
「んぁああああああっ!!」
ストレンジの強烈なカウンターが
ハルクに炸裂しました。
「…まだ始まったばかりだぞ!!」
ドガアアアアアアアアアアアアアアアア!!!
ストレンジの渾身の一撃を受け、
ハルクが吹き飛ばされました。

アリーナの外ではハルクの信奉者達が、警官と揉めていました。
「行かせてくれよ!何のためにここまで来たんだよ!」
「グリーンキングが黄金の宮殿を破壊しているのよ!」
「俺達ぁ見たいんだよ!行かせろよ!!」
そう言って迫る民衆を老年の警官が説得します。
「ここから先に進まないで下さい。この場所は安全なので…」
その時、
ドガアアアアンッ!!
アリーナから吹き飛ばされたハルクが彼らの目の前に落ちてきました。
「ハルクだ!」
「グリーンキングよ!」
「来てくれたんだ!」
しかしハルクが起き上がると同時に、
ズガアアアアア!!
「ぐわああああああっ!!!」
後を追ってきたストレンジの猛攻がハルクに襲い掛かります。
「我々のために……」
そのあまりの光景に騒いでいた民衆達も言葉を失います。
ドゴオオオオオオッ!!
ストレンジの強烈な蹴りでハルクが彼らの後ろのマンションに叩き付けられました。
その衝撃でマンションにひびが入ります。
「見ろ!!こっちに崩れてくるぞ!!」
警官が叫びました。
「やだ!まだ死にたく…」
ズズズズズズズズゥゥゥゥゥゥン!!
マンションがハルク、警官、そして一般人を巻き込んで一瞬の内に崩れ落ちました。
world_war_hulk_4-2.jpg「待て……駄目だ……人々が!!」
その惨劇を見てストレンジが
やっと我に返ります。
「か弱き人々が!」
慌てて瓦礫をどけるストレンジ。
しかし彼が必死にどけた瓦礫の奥では…
「彼らなら大丈夫だ。
お前の助けなど必要ない。」
何とハルクがその身を挺して
彼らを守っていました。
「すまない…怒りが…力が…
制御出来ないのだ…」
そう言って謝るストレンジにハルクが言います。
「それなら…俺が教えてやる!」
ズドオオオオオオオン!!
ハルクの一撃で今度は
ストレンジが吹き飛ばされます。
はるか彼方まで吹き飛ばされた
ストレンジにハルクがのしかかりました。
ズガンッ!ドガッ!バゴッ!ドゴッ!!
そのまま力任せにひたすら
ストレンジを殴り続けるハルク。しかしその時。
コツン
ハルクの顔に小石が当たりました。ハルクが小石の飛んできた方を見るとそこには。
「リック…」
ハルクの身を誰よりも案ずる彼の親友が立っていました。
「そうさ。君の親愛なるサイドキックだ。
君に何が起きたんだい?後ろにいる人達を助けたのは紛れもなく君だぞ。
何がしたかったんだろうな。君に対するイメージを払拭したかったのかい?
君は自然の脅威だ。もしくは何て言ったっけ…そうだ、世界の破壊者だったかな。
馬鹿で愚かで脆弱な人間達のヒーローになれる素質を持った男だ。
…あの日、ガンマ爆弾から守るために僕を溝に投げ込んだブルース・バナーのようにね。
しかし何故君がまるでバナーの様な行動を取ったのか。そうさ。君がバナーだからさ。」
黙ってリックの言葉を聞いていたハルクは、
「ふんっ!」
ズガンッ!
とどめの一撃をストレンジに撃ち込むと、
「違う。バナーが俺なのだ。…そいつにディスクを撃ち込んでおけ、ミーク。」
そう言ってリックに背を向けて去っていきました。

「偉大なるアリーナへようこそ!!」
日も沈み夜となったアリーナにエローエの声が高らかに響きました。
アリーナにはハルクの兵士、ハルクを信奉する一般人、
そして捕らえられてディスクを埋め込まれたヒーロー達の姿がありました。
「サカーよりハルクに従い訪れた者達よ!この地球で彼の勝利を祝福せし者達よ!
そして大胆不敵にも彼に拳を振り上げし者達よ!今ここに証人を喚問する。」
そう言うエローエの後ろには3人の一般人の姿がありました。
「ブラックボルト、ミスター・ファンタスティック、ドクター・ストレンジ、アイアンマン。
この4人は宇宙船を爆破し、サカーの首都を壊滅させた。」
その言葉にリードが反論します。
「我々は爆弾など積まなかった。我々はその様な…ぐわあああああっ!!」
ディスクからエネルギーが逆流し、リードが悲鳴を上げます。
その姿を見てベンとスーが叫びました。
「もうそのディスクは十分だろう!」
「彼に話す機会を与えてあげて、エローエ!」
しかしエローエは彼らの方を見向きもせずにこう聞きます。
「何故?スー・ストーム。
彼らはハルクを宇宙に飛ばした時に彼に話す機会を与えなかったのよ。
彼らは私の母を、そして百万の民を殺したときも、母に話す機会を与えなかったのよ。」
「聞いてくれ…我々は決して…ぐわあああっ!!」
沈黙して崩れ落ちたリードにミークが言いました。
「駄目だ。お前達は黙って聞くのだ。」

初老の女性がマイクの前に立ちました。
「私の名前はクラリンダ・ロバーツと言います。先月、私の主人が退職しました。
そしてこの二十年間連れ添って初めて、私は主人をオペラハウスに連れて行きました。
そしてそこで何が起こったのかは、皆さんもテレビでご存知かと思います。
ブラックボルトの民がアメリカと戦争をするために押し寄せたのです。
そして彼らは主人の頭を引きちぎりました。
どうせブラックボルトはこう言うのでしょう。あれはミスだ。私の指示ではなかったと。
そんな戯言など聞きたくもありません。私の主人は死んだ。あの男にはその報いを受けてほしい。」

そして次に男性がマイクの前に立ちました。
「私の名前はトム・フォスター。叔父の名前はビル・フォスターと言います。
皆さんもおそらくゴライアスと言えばわかるでしょう。
叔父はスーパーヒーロー同士が争ったシヴィル・ウォーにおいて反政府側に就きました。
何故なら彼は誰よりも政府に組する者達のことを知っていたからです。
トニー・スタークとリード・リチャーズはソーのクローンを製造しました。
神のクローンです。…そしてそれを私の叔父を殺すために使った。
彼らは法について語ります。
しかし彼らの言う法とは我々の様な存在にしか適用されないように見受けられます。
私はハルクが定める法に期待したいです。」

そして最後に若い女性がマイクの前に立ちました。彼女は先ほどハルクが瓦礫から守った女性です。
「ドクター・ストレンジは悪魔に取り憑かれています。
彼は悪魔の魂を飲み込み、私達を殺そうとしました。
彼を放っておけば海は赤く染まり、空から蟲が落ち、双頭の奇形児が生まれるかもしれません。
今こそ神の裁きを受ける時です。」

world_war_hulk_4-3.jpg
3人の言葉を黙って聞くイルミナティの面々。
やがてハルクが彼らに話しかけました。
「気に入らないといった顔をしているな。
これはフェアじゃない、全てを語っていないといった所か?
弁解の機会が欲しい、自分達は無実だ。
この者達は真実を知らない、自分達の胸の内を知らないのだ。」
そう言いながらハルクが巨大な扉の前に立ちました。
「その気持ちをしっかり味わうがいい。そして…」
ハルクが扉の鍵を外しました。すると中から出てきたのは…
「そしてこの気持ちも心に焼き付けろ。」
見たこともない巨大で醜悪な怪物が大きな口を開けて彼らに襲い掛かっていきました。
「お前達が俺をサカーに投げ捨てた後、俺は弱りきった状態で捕らえられた。
そして奴隷となったのだ。
そしてこういった化物たちと闘技場で戦うことを強要された…」
ハルクがそう言う中で、イルミナティと化物との戦いが始まりました。
しかし何も機械を持たないリード、腕を折られて魔法が使えないストレンジ、
アーマーを装着していないトニー、口を塞がれたブラックボルト…
彼らの戦力は通常時とは比べ物にならないほど弱々しいものです。
「しっかり前を見ろ!トニー!」
リードがそう言って怪物に向かいます。
「アーマーを呼んでいるんだが…この服従のディスクが邪魔をして…
ストレンジ!魔法を頼む!」
「ハルクが私の腕を折ったせいで術式が…ぐわああああっ!!」
怪物に捕まりストレンジが悲鳴を上げました。
「…俺はいつもお前達のことを考えていた。」
ハルクが必死に戦う4人の姿を見ながら呟くかの様に喋り続けます。
「こらえろ!ステファン!!」
地面に刺してあった剣を手に取ったトニーがそう言って、
ストレンジを捕らえていた怪物の触手を断ち切りました。
「グルルルルッルルルルルル…」
不気味な唸り声を上げながら怪物が彼らに迫ります。しかし、
ザシュッ!
その背後からブラックボルトが槍を突き刺しました。
脳天を貫かれて怪物が倒れます。
「よくやった。」
ハルクがそう言いました。
「俺がサカーに着いて二日目。奴等は俺をモーと呼ばれる剣闘士の訓練学校に連れて行った。
そしてその中にあった巨大な穴に他の奴隷と一緒に俺を放り込んだ。
そして言った。互いに殺し合えとな。」
ハルクはそう言いながら、横にあった扉を開けました。中からは大量の武器が出てきました。
「自分の武器を選びなさい。」
エローエがそう言います。
「誰がするか。」
リードがそう答えますが、
「するのよ。この奴隷が。」
エローエの言葉と同時に、彼らのディスクからエネルギーが迸ります。
「無駄な抵抗はよせ。
サカーの闘技場では、あのシルバーサーファーですら服従のディスクに逆らえなかったのだ。」
ヒロイムが4人にそう言います。
「ヒロイム…今度はお前達こそ…やりすぎだ……」
「そうか、ストレンジよ。しかし神はこの行為を許し、受け入れて下さるだろう。」
その間もエネルギーの奔流が4人の身体を痛めつけ続けます。
「ぐうぅぅぅぅあああああっ!!!!」

その頃、バーモント州の北部にあるセントリーの家の上空では。
「おい、デイブ。もう他に方法はないのか?」
ヘリに乗ったまま大統領が文句を言っていました。
地上では多数の兵士達が家の周りを囲んでいます。
彼らが見つめる視線の先、家の玄関の前ではセントリーが静かに立っていました。
「もう試せる手段は全て試しました。大統領。
毒は効かず、核はより一層奴を強くするだけ。
我々には黄金の守護者、セントリーしか残されておりません。
彼だけが唯一、力で対抗できるのです。」
「だがあの統合失調症はああして29時間、ドアの前に突っ立ってるだけじゃないか!」
「ええ、そうです。だからあなたにこうして来て頂いたのです。あなたが話しかければ…」
「私にあの太陽の数百万倍の力を持つ狂人と、顔を突き合わせて会話しろというのか!?
この惨劇が始まったばかりの頃に、アイアンマンがあいつを説得しに行ったんじゃないのか!?
一体どうなってるんだっ!?」
「大統領…我々全員が、その答えを聞きたいと願っています。」

ドアの前で虚空を眺めていたセントリーが静かに目を閉じました。
彼の脳裏にはあの時の…トニー達が来た時の事が思い出されます。
「何を恐れてるんだ、ロバート?」
「私の持つ広場恐怖症の事だ。いつの日か…私は……すまない、トニー。
今回の事は君達自身でどうにかしてくれないか?」
「わかった。だがそれでは一つだけ問題が残る、ロバート。
君抜きでは我々は負けるだろう。
私は先の月面での戦いを分析した。
ブラックボルトはロードアイランド州に相当するサイズの
月面の岩をえぐり取るほどの攻撃を行った。それでもハルクは生き残った。
彼がここまで怒り狂っているのを今まで見た事がない。
でも君はそれも既に知っているんだろうな、ロバート。」
黙って目を押さえていたセントリーがやがて顔を上げました。
「あの力に対抗するには…私の持っている全てのエネルギーを使う必要がある。
もし私が…ほんのミリ秒でも制御不能になってしまったら…」
「それは私も恐いさ、ロバート。
私はいつだって何百万…いや、時には数十億の命に影響を与える選択を迫られている。
あまりにリスクの高すぎる賭けだ。よくもまあ決断に踏み切ってると思うよ。
…今回に限っては何もしないというのも一つの選択肢だ。
何かをしようがしなかろうが結局は数十億人が死ぬ。
君が望もうが望まなかろうが、君には責任が付きまとう。
しかし君はまだこの話を聞く準備が出来ていないようだ、ロバート。
世の中は狂人だらけだ。でも君は今こそ神の如き力を使う時だと思うんだ。」
…やがて目を閉じていたセントリーが静かに、しかし力強く目を見開きました。

world_war_hulk_4-4.jpg「ぐわあああっ!!」
闘技場と化したアリーナでは
イルミナティの4人が
互いを攻撃し合っていました。
"ウオオオオオ!!"
"イエェェィ!!"
"噛み付け!!"
"蹴り飛ばせっ!!"
"殺せ殺せ殺せっ!!"
観客達のボルテージも
最高潮に達しています。
ガキイイイイン!!
ブラックボルトの蹴りを
ストレンジが受け止めました。
「許してくれ、ブラックボルト…」
ストレンジはそう言うと
そのまま呪文の詠唱に入ります。
その瞬間、彼の腕から炎が上がりました。
しかしその炎は…
「ああああああああああっ!!!」
燃え移って二人のその身を焼いていきます。
「うわあああああああああああああっ!!!」
二人の悲鳴を呆然と見つめるリック。
その光景を同じように見つめていたコーグがハルクに話しかけました。
「グリーンスキンよ。私はもう…十分奴らに…わからせてやったと思います…」
しかし後ろからエローエが言いました。
「まだよ…決して奴らの償いが消えることはない。」
巨大なトゲ鉄球を手にしたリードがトニーに襲い掛かります。
「トニー!お願いだから…この攻撃を防いでくれ!!」
その攻撃を何とか地面にある盾を拾って防ぐトニー。
「動け動け動け動け…俺の命令が聞こえてるだろう…」
何かに向かって一人話し続けるトニーに、リードの追撃が迫ります。
「トニーッ!!」
ガアアアンッ!!
盾でその攻撃を再度防いだトニーが叫びました。
「撃てぇっ!!」
その瞬間、
ズバアアアアアッ!!!
機械兵の銃がハルクに向けて放たれました。
「はっ。」
それを軽く避けるハルク。
「なるほど。人間よ、機械を使いたいのね。」
エローエがそう言って手に持つ杖をかざしました。
そこから放たれるエネルギーがトニーのディスクに連動して彼を痛めつけます。
「リードッ!!奴らは私を…」
「あなた達は見世物よ。」
「走るんだっ!!」
機械兵の銃が今度はリードに向けて放たれました。
必死に攻撃を避けるリード。
しかし逃げ場はなく、彼は仕方なく目の前のターゲット…トニーを殴り倒します。
それと同時に機械兵の銃撃が止まりました。
倒れこむトニーにリードが鉄球を振りかざそうと構えます。
"殺せっ!"
"殺せっ!"
"殺せっ!"
"殺せっ!"
"殺せっ!"
"殺せっ!"
"殺せっ!"
"殺せっ!"
"殺せっ!"
観客達の声がアリーナに轟きます。その光景を見てハルクが呟きました。
「…俺達はいまや全員、モンスターだ。」
ミークがハルクに聞きました。
「グリーンキングよ…今何か仰いましたか?」
"殺せっ!"
"殺せっ!"
"殺せっ!"
"殺せっ!"
"殺せっ!"
"殺せっ!"
鳴り止まない観客達の殺せコール。やがて誰かが叫びました。
「親指を上げたら生かせ!!親指を下げたら……殺せぇっ!!!」
それを聞いてハルクがゆっくりと腕を上げます。
"うおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!"

テレビからも聞こえる大歓声。
それを背にセントリーがついに動きました。
「聞こえるか、ブルース?神の如き男が今行くぞ。」
ハルクが親指を下に向けるのと同時に、セントリーが凄まじい勢いで飛び立ちました。
world_war_hulk_4-5.jpg


ハルクがしたかった事。それは自分が味わった苦しみを、
その苦しみを受ける元凶となった者達にも味わせるという事でした。
弁解の機会を与えられず、弱った身体で化物と戦い、そして同じ境遇の者同士で殺しあう。
内容は凄惨なリンチシーンしか見えませんが、
深読みをすればハルクの悲しい悲鳴が聞こえてきそうです。

この作品ってただ怒り狂ったハルクが暴れるだけの作品に見えますが、
(実は初見では私もそう思って、あまりよく読まず積んでしまいました。)
イルミナティの贖罪とともに、ハルクの悲しみを克明に描いていると思います。

さて、物語中盤で出てきた証人の方々。
イルミナティの悪行を訴え、彼らの断罪を求めますが、
よく考えると三人の内二人はイルミナティの責任か?と首を傾げたくなる内容なんですよね。
ゴライアスの甥っ子さんは、まあ文句はないです。
確かに神の(おまけに友人の)クローンを作るとか、
あの頃のリードは仲間からも大非難を浴びる事をやってましたから。

しかし最初の初老のご婦人。
インヒューマンズに襲われたとか言ってますが、私の推測ではこれってSilent Warの事ですよね。
あれって確か、歩く迷惑男のクイックシルバーが何か盗んで行ったから取り返しに来たって
内容だったと思うんですが、違いましたっけ?
もし私の推測が合ってるなら、これって完全に元凶はアイツなんじゃ…

そして最後の女性。
こいつに至っては警官が止めてるのにもかかわらず、危険地帯に自ら乗り込もうとして
死に掛けたとか言ってますからね。
確かに自我を無くして大暴れしたストレンジも非難対象ですが、
普通は戦場にのこのこ歩いていって撃たれたって訴えても馬鹿にされるだけだと思うのですが。
この人には自己責任という言葉を教えてあげたい。
あれだけテンション高く叫んでたのに、喚問の時は悲しげにしてるのもわざとらしいし。

しかし大統領は偉そうだし、イルミナティはボコボコだし、一般人は自分勝手だし、
まともな奴ほどFeel So Badなこの世界で、コーグさんが相変わらず紳士です。
同情してもう止めようとか進言するなんて、彼って本当にいい人だなぁ。

次回はついに最終回。
ハルクVSセントリーの超ド迫力アクションが楽しめます。
そしてどういった結果を迎えるのか。楽しみですね。
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この記事に対するコメント
 
まずは、復帰を心から嬉しく思います!
こうして続きを読む事ができて、本当に感謝しています。

WWHの内容ですが、暴徒とか狂気が描かれる様は読んでいても痛々しいものですね。
自分が被害者や遺族であるという事を盾に、「この気持ちをぶつけたかった。相手は誰でも良かった。弱そうな奴を狙った」式に、社会的に弁護してもらえない立場に追い込まれた人に、筋違いの贖罪を迫る行為は現実にも見受けられます。
この事件の後にヒーローたちの立場が改善されていくマーヴルユニバースですが、守るべき市民たちがこんな連中だったと知って気落ちしてしまうヒーローもいたのではないかと思ってしまいます……。
【2011/06/03 01:05】 URL | 名無し #NYrh2GMg [編集]
 
再開おめでとうございます。
ウィルスはどこで喰らうか判らないから困りますよね。フラッシュメモリ経由が一番多い様ですが。自分も一度やられた事があって(エロゲ専用マシンですがw)半月くらい放置していたら消えていたので速攻削除処理しました。

ウォーバウンドの皆さんはあの見かけに反して良識派が多いんですよね。エイリアンのパチもんブルードさんでさえw
とは言え皆さんのヤンチャっぷりや活躍はタイインタイトルの方で楽しめますよ。もう一方のアマデウス・チョウ&ハーキュリーズがハルクの為に奔走するストーリーは本編と殆ど絡まない展開なので何だかなぁ、な感じを受けましたが。
【2011/06/03 01:33】 URL | サントス #- [編集]
 
再開おめでとうございます。心のそこから待ってました・・・

最後のページで多くの読者が思ったであろうこと。「おせーよ!」
しかしイルミナティ糾弾のシーン、やっぱクローンソーの件はシャレになってないですよね。
ピムのウルトロン作成が吹っ飛ぶくらいの悪行じゃないでしょうか?
あれは製作時は悪意はなく只のお手伝いロボットだったわけですし。
シビルウォーの頃皆狂ってましたよねやっぱり・・・

あとサイレントウォーの元凶はこの上ないほどピエトロです。
スパイディに「僕は息子を亡くしたんだぞ!」と糾弾されても
狂った道を行くあいつは本当にどうかしているとしか・・・
【2011/06/03 07:43】 URL |   #- [編集]
 
DR.ストレンジもかつては自分を認めない世界を救うために
異次元の扉を塞ぐ人柱となり、誰も知らない自己犠牲を
ハルクによって救出されるというエピソードを経て復活したので、
時代は変わったなーという印象です。

アメコミが変わったのか、アメリカが変わったのか、どちらもなのかと考えてしまうところです。
【2011/06/03 11:25】 URL | ロヒキア #- [編集]
 
展開エグイな…初めて『パニッシャー キルズ マーヴルユニバース』を読んだ時の複雑な感情が蘇ってきましたよ。

「ヒーローが加害者」という展開を否定する気はありませんが、過ちを犯してしまったヒーロー達の葛藤や贖罪というのをこの時のアメコミがキチンと描けていたか?(そして制作者側が書こうとしていたか)

そこが気になりますね。
【2011/06/03 13:42】 URL | オレンジフード #5tpBcxeQ [編集]
 
皆様、再開祝福のお言葉ありがとうございます。
この様な小さなサイトでも、心配して下さった方々がいたことに心より感謝します。

>名無し様
本当にこの世界の住人って自分勝手なんですよね。
今までヒーローだと褒め称えてても、急に手のひら返したように迫害するし。
でも誰かがヒーローは自分が満足するために戦うんだみたいな事を言っていました。
人からの評価ではなく、自分が正しいと信じることのために戦う。
それがヒーローなんでしょう。

>サントス様
情報ありがとうございます。
本編ですら今年まで読んでいなかったぐらいなので、
タイイン系はX-MEN以外勝ってすらいないんですよね。
正直ウォーバウンドの連中については活躍してるシーンを
見たことがないので、活躍してるところも見たいところなのですが。

>名無し様
セントリーは出撃も遅いですけど、次巻での登場のタイミングも悪いんですよね。
普通ならこれで終わりってところに急襲してきて、いきなり大戦争ですから。
あとやっぱり迷惑男が元凶でしたか。
あいつは何故こうも問題しか起こさないのか。
規模は小さいけど迷惑度では父親を超えてる気がするのは私だけでしょうか。

>ロヒキア様
ストレンジとハルクにも過去に関係があったんですね。
ストレンジって基本的には人のために戦うキャラだった筈なんですが
一体いつからこんな人を気にせず暴れまわるような設定になってしまったのか。
「悪魔の魂を飲み込んだ」って設定だとしても、
何かキャラが違いすぎて違和感を感じますね。
編集者が変わったということでしょうか。

>オレンジフード様
制作者はそこまで考えてなかったでしょうね。
とりあえず、非道な行為を繰り返しすぎて収拾がつかなくなった
イルミナティをどうにかしなければという意思が伝わってきます。
逆に制作サイドで
「科学者達を一度悪役に」⇒「贖罪して元に戻す」
という筋書きを最初から設定していたのなら、自分の会社のキャラを愛していない気もします。
偏屈した愛情でそう描きたかったと言われたら、もう反論はないですが。
【2011/06/04 00:28】 URL | rise #r1y2oiqA [編集]
再開、楽しみにしていました~!

本当に、最後にどうなるのか・・・・
ヒーロー像も、また、いろんな意味で
変わってきているというか、多様になっているんだなって感じますよね。
マイノリティであった存在や感情が、表現されるのと一緒に
ネガティブな部分も描かれて、
目に入る機会が増えたということなのかな?って
ちょっと思いました。

【2011/06/04 17:29】 URL | りりこ #SFo5/nok [編集]
 
>りりこ様
コメントありがとうございます。
確かにこの頃が一番ヒーローのネガティブさが
強調されていた時代なのかもしれませんね。
重い展開にするためには誰かが不幸にならなければならない訳で。
そういった不幸なヒーローが苦悩する展開は過去からありましたが、
この頃の身内同士での潰し合いは賛否両論(否定派のほうが多い?)だと思います。
【2011/06/05 01:00】 URL | rise #r1y2oiqA [編集]
 
>Silent War
クイックシルバーが盗んだテリジェンクリスタルを返せと
抗議行動で劇場を占拠したら
差別主義で殺人癖のある部下が一人暴走して多数のセレブを惨殺した…
という経緯ですね。
確かブラックボルトの命令は抗議のみのはずですが、
監督不行き届きという事で、老婦人の言い分も分かる気もします。
凶行の犯人のジョレンは若手インヒューマンズとして先に地球に
派遣された時もこっそり人間狩りやってましたし…
【2011/06/16 23:10】 URL | にじあめ #SFo5/nok [編集]
 
>にじあめ様

でもやっぱり元凶はあのシスコン迷惑男ですよね。
あいつどれだけ二次被害を出せば気が済むのやら。

でもまあ実際に会社で不祥事が起きたら、
原因がどうであれ社長が土下座すれば
許される(と経営陣が勘違いしている)のが日本ですから、
その観点ではブラックボルトも
謝罪するべきでしたね。アメリカではどうか知りませんが。
【2011/06/17 00:01】 URL | rise #r1y2oiqA [編集]

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