【2006/08/19 23:06】 旧カテゴリ
すごいストーリーです。 主人公であるマットはこの作品で職を失い、 住む場所を失い、挙句の果てに道で刺されて 重傷を負い、心も体も何もかもズタボロに 引き裂かれます。 それを淡々と描く序盤の展開。 怒り、悲しみ、悔しみ…人の負の 感情がこれでもかと描かれています。 そして中盤。限界まで追い詰められた彼を 救う一人の年老いたシスター。 彼はそのシスターの献身的な介護によって 傷を癒し、また心の傷も癒やしていきます。 そして終盤になり、彼はデアデビルと してまた戦いにその身を投じていくのです。 あまりに綺麗にそのストーリーが描かれ、 人の持つ負の感情、そして正の感情を 生々しく描ききるこの作品。 確かに以前書いたように、デアデビル という作品には宇宙へ行って大戦争とか、 一撃でヒーロー十数人を吹っ飛ばすような 化け物との死闘などはありません。 しかし、この作品はそういった作品達とは 全く違う、それでも名作だと断言できます。 ヒーローが空を飛んでビーム出して敵を打ちのめして世界が平和に。 アメコミとはそういったものだと思っている方々にこそ読んでほしい作品だといえるでしょう。 タイトルに書いたように発売年度は2005年となっています。 しかしこれは第7版であり、初版は1986年。 滅多に重版しないアメコミでそれだけの重版を繰り返していることがそれを物語っています。
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